このほど、第1回「アンガーマネジメン大賞2015」なるものが発表されました。
主催者は日本アンガーマネジメント協会。怒りの感情と上手につきあうための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の普及を目的とする一般社団法人だそうで、全国の一般人400人とアンガーマネジメントの公認講師200人の投票によって決定したそうです。
3つのテーマについての投票の結果、第1位は下記のとおり。
(1)上手に怒りの感情をコントロール・対応した有名人第1位「アンガーマネジメント大賞」は、プロサッカー選手のキング・カズこと、三浦知良氏。
4月に野球評論家の張本勲氏がテレビ番組で「若い選手に席を譲ってやらないと」と48歳のカズに引退を促すようコメント。それに対して「もっと活躍しろと言われてれいるんだなと思う。これなら引退しなくていいって、俺に言わせてみろ」ってことだと思う」と語り、穏やかに対応していました。
これに対して、「張本氏にも恥をかかせなかった」(20代男性)、「反論するのではなくポジティブな対応をした(50代女生)と、自身が感情をコントロールして対応することで、怒りの感情をむやみに連鎖させなかったことが、高く評価されての受賞となった模様。
リアル・キャプテン翼として15歳でブラジルに渡って、Jリーグ創成期を盛り上げて、日本代表として活躍して、日本代表を落選して、それでも諦めず中年の星となったカズ選手をずーーーっとメディアで見てきて、その時代ごとにこの人は本当にすごいとあらめて実感せずにはいられません。
反対に、今年もっともやっちゃった人も選出されたようで・・・
(2)怒りの感情をコントロールできずに失敗してしまったと思う有名人第1位は、「ナッツ姫」ことチョ・ヒョナ氏。
例のあれです、大韓航空の副社長が、客室乗務員のナッツの出し方に暴言を吐きながら怒り、旅客機を引き返させたという・・・。「立場をわきまえず傍若無人」(50代男性)、「感情に任せて多くの人を振り回した」(40代女性)と一般の人たちの声。日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介代表理事も「お客様の安全の都合よりも、自身が思う”サービスはこうあるべき”という”べき”に固執し、会社の信頼そのものを地に落とした。また怒りの感情が”立場の強い人から弱い人に向かう”という性質そのままに、部下に自分勝手な強い怒りをぶつけた」と考察しています。
そして、最後は人ではなくニュースや出来事そのものについて。
(3)今年1番怒りを感じたニュース・出来事第1位は「幼児、少年少女関連事件」。
2015年はいつになく幼児や少年少女が関わる事件が多かった年でした。2月の多摩川河川敷での中1殺害、6月の愛知県男子高校生暴行殺人、8月の寝屋川少年少女殺人、そして全国で起こる幼児虐待・・・。「特に自分の身近な問題であり、怒りを感じた」(30代女性)、「自分も子供がいるため、自分ごとであるように思った」(40代女性)と「身近」「自分ごと」がキーワードとなる意見が多数。
わたし自身、年とともに涙腺がゆるくなっていますが、自分に子どもが生まれたことも関係してか、ニュースを見て、読んで、泣いてしまうほどいたたまれないものが本当に多かった・・・。
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怒りをコントロールできれば、人間関係は円滑で、「やっちゃった」と思うことも減るわけで、何より自分のイライラ現象にもつながるし、それにより居た堪れない事件も減るのかな・・・。
その怒りの感情とうまく付き合うための、「アンガーマネジメント」って、そもそもなんなのよ?
わたし自身、ケンカっ早いという自覚が大いにあり・・・、なんとなく言葉や概念は知っていましたが、実際詳しくは知らないので、とりあえず入門講座だけ受けてみた。
それによると・・・
アンガーマネジメントは、別に「怒らないこと」を指しているのではないそうです。
「喜怒哀楽」というように、そもそも「怒り」は人間の自然な感情なので、怒りのない人はいないし、なくすことも不可能。
ただ、怒っても構わないけれど「怒るものなのか、怒らないものなのか、区別できていないことが問題」なんだとか。
アメリカでは1970年代から始まっていた考え方のようで、当時すでに社会問題化していたドメスティック・バイオレンス(DV )への対策として取り組まれ、日本では2011年に先ほどの日本アンガーマネジメント協会が立ち上がったそうです。
だから日本で聞くようになったのが、最近なのか。
勧められた対処法の1つが「アンガーログ」。
さて、ここで質問。「ここ1週間を振り返って、怒ったことを覚えていますか?」
・すごく頭にきた。
・まあまあ腹が立った
・軽くイラっとした
意外に覚えていないもんなんですよね。びっくり。
そして、その事例について10段階で点数をつける。数値化してみる。
「10」を「一生に一回あるかないかの怒り」と想定して、「0〜10」まで採点してみると・・・
すごく頭にきたことでは「3」以下。うーん。
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これ以外にも怒りの概念そのものについて、「アンガーマネジメント3つの暗号」「6秒ルール」「怒りのボキャブラリーゲーム」など、わかりやすく解説してくれ、まさに入門編として充実の90分でした。
ちゃんと自分の許せないことが何なのかを伝えるためにも「怒り」が得策ではないことは確かなので、ちょっとずつ実践したいと思います。
興味がある方、入門編は3000円なのでオススメですよ(怒りの無料診断もあり)。
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ちなみに、アンガーマネジメント大賞の1位以下も載せておきます。
(1)上手に怒りの感情をコントロール・対応したと思う有名人
第1位 三浦知良氏(プロサッカー選手)
第2位 大塚久美子氏(大塚家具代表取締役社長)
第3位 GACKT氏
第4位 ラグビーW杯日本代表
第5位 浅田真央氏(フィギアスケート選手)
第6位 松岡修造氏(元プロテニス選手、タレント)
第7位 安倍晋三氏(内閣総理大臣)
(2)怒りの感情をコントロールできずに失敗してしまったと思う有名人
第1位 チョ・ヒョナ氏(元大韓航空副社長)
第2位 大塚勝久氏(元大塚家具会長)
第3位 森喜朗氏(元内閣総理大臣)
第4位 橋下徹氏(大阪市長)
第5位 佐野研二郎(デザイナー)
第6位 熊切あさ美(タレント)
第7位 上西小百合(参議院議員)
(3)今年一番怒りを感じたニュース・出来事
第1位 幼児、少年少女関連事件
第2位 IS関連問題
第3位 新安全保障関連法制の可決
第4位 マイナンバー制度導入
第5位 東京五輪関連問題
第6位 近隣諸国外交問題
第7位 マンション傾斜・杭打ち偽装問題
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